にょっぴのブログ

24歳OL、雑記ブログ

包み隠さずに。

 


街の至る所に

自分の死体がある。

 


私が死を想像した分だけ、

バス停や、階下あちらこちらに

形の変わった私が落ちている。

 


ある時は内蔵がとび出ていて、

ある時は体の一部が無い。

 


ある時は、跡形も見る影もなく、

ある時は、蝋人形のように青白い。

 

 

 

ぜんぶ、“そこから先の人生を生きなくてよかった“ と、本意であるかのようで、満足気な念を感じ取ることが出来る。

 


不思議と、とても安らかな気持ちで

その目を覆いたくなるような街を巡り、

もっと近くに寄って、怪死のパーツパーツを詳しく観察する。

 


初めて見る人体の構造に少し感心しながら、

ここまで頑張って動き続けてくれた部位に、

使命を全うしたことを労った。

 

 

 

 

そこには、自暴自棄の過食で弱った内蔵や、

生きている間ずっと醜いと嫌悪した脂肪の塊が

散り散りになっている。

 

 

肉体に感謝が沸いたのは、初めての事だった。 

 

醜いと思い続けた身体を離れて、ようやく、

酷使し続けた、戦いに耐えてきたんだ。と、

 

 


自分が頑張ってきたことを、やっと、

受け入れられたんだ。

 

 

黒く濁った血を土は、冷え固まった

わたしをふかふかと包み込んだ。

 


“もういいんだよ、お疲れ様。

楽になって良かったね。

やっと戦いが終わったんだね。“

 


懐かしい、小さい頃は身近に感じていた

湿った匂いに包み込まれて、やっと安らぎを

得られたようだった。

 

 

 

 


あの時に 停止 することを選んだおかげで、

ぎりぎり、

美しい無垢な自分の白い影を影送り出来た。

 


線路の前に立つ

制服を着た自分の背中を押してよかった。

 


迷ってるくらいなら、選んだらいい。

 


その後の展開を、知らない方がいい。

 


その先の更なる闇を、知らないうちに

白い世界へ飛び立ったらいい。

 


早いうちに、諦めさせてあげたい。

もうそれ以上傷つくような道を辿らせたくない。

 


信じて自己を保てば保つほど、

戦う闇の勢力が増す。

 


戦いが終わることを願っていた瀕死戦の延長線上にあるのは、安息やゴールなんかじゃない。

 


むしろ、更なる巣窟へ引き込まれていて、

勝てば勝つほど、敵が強くなっていってることに気づき始めて、戦意を失う。

 


アドレナリンで感じていなかった

痛みと疲労が一気に襲う。

 


その瞬間を狙っていたかのように、

敵の一手に捉えられ、致命傷を負う。

 


自分はいつの間にかそうゆう世界線のゲームに

巻き込まれていたんだ、

 

 

 

白いまま、自分の希望や愛や夢や純粋な心が壊れてしまう前に、どこかへ、どこか違う世界へこの子をワープさせてあげないといけない。

 


この子はここにいる限り、この子じゃなくなっちゃう。その未来図を回避させる方法が、これしかない。